NVDA Q2カンファレンスコール再掲
タイトル :NVIDIA 2nd Quarter FY17 Financial Results
開催日時 :Thursday, August 11, 2016, 2:00 pm PDT
EPS of $0.53 beats by $0.16 | Revenue of $1.43B (+ 24.3% Y/Y) beats by $80M
※DLはディープ・ラーニングです。
※数字は意識して聞いていましたが、意訳なので、詳細はご自分でご確認ください。
※2016年9月30日の株価は、すでに68ドルを越えており、1年半先までののEPS増加を織り込んだPER水準となっております。短期的には、エントリーではなくエグジットを考える局面だと思います。
Q3の決算が出てくる前にQ2のカンファレンスコールをもう一度おさらいしたいと思います。
Q3の会社側のガイダンスは、
売り上げ $1.68ビリオン
(今期Q2比 $1.428 +17.6%)
(前年同期比 $1.305 +28.7%)
(※前年Q2→Q3成長率 +13.2%)
GAAP粗利益率 57.8%
Non‐GAAP粗利益率 58.0%
GAAP営業費用 $530ミリオン
Non‐GAAP営業費用 $465ミリオン
想定税率 21%
CAPEX $35~$45ミリオン
です。
Q3決算発表は、日本時間の11月11日の朝方です!
質疑応答コーナー
Q1(Jefferies Mark Lipacis)
第二四半期のデータセンタービジネスは、DL アプリケーションによって、成長しているのか、クラシックな computationally intense design アプリケーションによって成長しているのか?
Answer
弊社のデータセンタービジネスには3つのタイプがある。
1、 HPC(伝統的なスパコン市場)
2、 GRID(データセンター仮想化、グラフィック・アプリ仮想化)
3、 DLアプリケーション
成長の大部分は、圧倒的にDLアプリケーション部門からもたらされている。HPCは、成長はしているものの、比較的安定しているビジネスであり、GRIDは年率100%の成長を見込んでいるが、その規模はまだ小さいからだ。
Q2(Jefferies Mark Lipacis)
パスカル世代をリリースしたわけだが、歩留り(イールド)の見通しはどうか。
Answer
まだそれを議論するのは早い。今後の動向を注視したい。ただ新型メモリ(HBM, GDDR5X)を含む 16nm FFT 製品のリリースに関しては、最高のエンジニアたちが、周到に準備してきたもので、その達成を誇りに思う。
Q3(Goldman Sachs Toshiya Hari)
第3クォーターでのさらなる成長予測ガイダンスが示されたが、ものすごく伸びる事業領域(outsized growth)があると考えているか?それとも全般的な事業領域での成長を想定しているのか?
Answer
私たちは、すべての事業領域での成長を想定している。DL、自動運転、ゲーミング、VRでGPUは存在感を示しせる領域であり、注力しているし、成果を出している。第2クォーターは、おそらく初めてだと思うが、注力事業の中で成長しない事業領域がなかった。第3クォーターも同様の成果を期待しているが、それは上記の分野に注力することで、および、コモディタイズした、部品ビジネスと決別することで達成されるだろう。
とりわけDLは成長のキードライバーとなるであろう。DLにはGPUの得意とする並列処理が非常に適している。我々は5年前にDLに注力すること決断した。GPUアーケティクチャ―、GPUデザイン、GPUが接続されるシステム(NVlink)、ソフトウェア(CUDA,CuDNN, DIGITS)これらすべてをDLに最適化するように密かに見直してきた。DLの専門家も集めて、全社的に注力してきた。それほどDLにポテンシャルを感じていたからだ。
だから成長の原動力は(現在の成長の原動力ともなっている)、DLであり続けるだろう。
Q4(Bank of America Merrill Lynch Vivek Arya)
御社のグラボを使用するゲーマーの何割がパスカル世代にアップグレードしたのか?
Answer
インストールベースで世界中で8,000万人のGeForceのアクティブユーザーが、存在しているが、そのうちの3分の1がマクスウェル世代にアップグレードしている。パスカル世代はQ2の後半に出荷を始めたばかりであり、その数はまだまだとても少ない。
(3分の2はマクスウェル世代にすらアップグレードしていないということ。またシェアホルダーミーティングでは担当部長は、アクティブでないユーザーも含めると1億人おり、ライバルカードを使用者も含めた潜在的な顧客ベースは2億人としていた)。
パスカル世代は弊社にとって、間違いなく過去最大のリープ(エネルギー効率とハイパフォーマンスで)なので、需要のポテンシャルは大きい。また近年ゲームのクオリティが格段に向上しており、パワフルなGPUを必要とするものが増えてきている。その点からもパスカル世代GPUへの需要は強いと考えている。
また(PS4 proや、来年発表の新X BOXなどの)新しいコンソールは大量のGPUパワーを必要とするものである。また以前から述べているように、PS4やXBOXとPCは、ゲームデベロッパーレベルでは、アーケティクチャ―がコンパチブルなのである。だから強力なコンソール→大量のコンテンツ搭載のゲーム→強力なGPUパワーという流れで、ハイエンドGPUへの需要が高まるのである。すると、我々のグロスマージン、ASPも上昇していうくだろう。
Eスポーツシーンの盛り上がりも、PCゲーミング市場の拡大に貢献するだろう。
パスカル世代で導入された Ansel というゲーム内で写真を自由自在に撮影できる機能も、ゲーミングとアートの融合という可能性を開くだろう。
Q5(UBS Securities Stephen Chin)
データセンタービジネスでの御社の現状とポジショニングをどう考えているか。
Answer
GPUは小さなプロセッサーを、大量に持っており、しかもそれらが緊密にコネクトされている。それによりプロセッサ同士が同時にコミュニケートすることを可能としている。これにより大規模な行列演算が効率的に行えることができ、DLに非常に適している。この技術は10年来にわたり培われてきたものである。
そして今後たとえば5年間では、DLはevery single internet service に浸透していくだろう。そして、この大規模かつグローバルな傾向は、long term で続くものと考えている。
またDLに不可欠な、GPUコンピューティングは、GPUアーケティクチャ―、GPUデザイン、GPUシステム(アルゴリズム、ツール、フレームワークなど)、および専門家集団それらのコラボレーションの上に成り立っている。単にGPUチップだけの話ではないのである。
また弊社はDLをへのアプローチを 単一アーケティクチャー・アプローチ で行っている。1つのアーケティクチャーに、全社をあげて注力するということである。そしてそのシングルアーケテクチャーをもとに、ハイパースケールHPCからPC、自動車から組み込みチップまで様々なタイプの製品を提供している。
これらにより私たちはサブスタンシャルに業界をリードする立場にいる。今後も数年間にわたり私たちの大きな飛躍をご覧いただけるだろう。
Q6(Nomura Romit Shah)
DRIVE-PX2 は、80社に採用されているとうことだが、プロトタイプれべるでの採用なのか。それとも今後幅広く自動運転車に搭載されて、御社の自動車部門を、ディスプロポーショネットに成長させる可能性を持つものなのか?
Answer
(DRIVE-PX2 の説明のあと)DRIVE PX‐2はQ2に出荷を始めており、自動運転車の開発企業はすでに、このチップでの開発を始めている。
弊社もヴォリューム・プロダクションでの出荷を期待している。しかし各自動車会社のニーズがすぐに(ボーリュームレベルの製品を)ほしがっているところもあれば、今後2年間の間には考えているところもあるように多岐にわたっている。
また弊社もトラック、タクシーなど、あらゆる自動運転を開発している業者と協業している(だから派生商品が開発段階ではあらゆる業種の自動運転車に搭載されていくだろう、どの業種の完成車がどうなるか現時点ではわからない)。
Q7(B. Riley Craig Ellis)
グラボのファウンダーズエディションを作る狙いおよび、ファンダーズエディションと、パートナー向けチップとでの、グロスマージンの違い
Answer
我々独自の設計・製造の自家製のボードを好む人たちや、我々とダイレクトに取引したい人たちもいるので、数量限定でファウンダーズエディションを製作している(さらなる利益追及のためではなく、ブランディングのために作っているというニュアンスを感じた。チップメーカーに徹すると存在感なくなりすぎるから?)。
ただ世界中のパートナー(ASUSとかMSIとか)の製品企画力、販売力は素晴らしいもので、限定の純正ボードとパートナーが発売する多種多様のボードラインナップという2種類のアプローチは、よく調和している。
グロスマージンは、両者でほとんどかわらない。
Q8(Canaccord Genuity Matt Ramsay)
データセンターにおけるGPU活用の今後の見通しについて教えてほしい、また今後NVDAがAPU(CPU+GPU)タイプのビジネス領域を手掛ける可能性について教えてほしい。
Answer
データセンターのワークロードでは、映像などのビジュアルデータの占める割合が急速に高まっている。その傾向は強まるばかりであろうし、AIやDL能力がより必要とされていくだろう。またこのようにワークロードが変化しているので、データセンターのアーケティクチャ―も変化せざるをえない。すべての大規模データセンターでGPUを使用したアクセラレーションが実装されていくことになるだろう。
今後データセンターに実装されていくGPUパワーの規模に関しては「たくさん」とういしかない。現在我々が出荷しているよりもさらにたくさんだとしかいいようがない。学習用に(P100)、推論用に(P40、P4)多くのGPUが必要とされるだろう。
またAPUに関してだだ、現状で、インテルが世界最高のCPUを作っているのは間違いなく、GPU向けのワークロードが増えたとしてもデータセンターがCPUを必要とし続けることには変わりない。Xeonを上回るものはでてこないであろう(APUはやりません)。
Q9(MKM Partners Ian Ing)
250ドル以下のコンシューマ・マーケットで、パスカル世代の製品をリリースするのか?
Answer
パスカル世代の製品がすべての人に行き渡っていないことは認めます。(その手の質問にはこたえません。)
Q10 (Raymond James Steve Smigie)
VRへの今後の対応状況を教えてほしい。VRの今後の普及のカギとなるのは、なにか?
Answer
普及にはすべてが必要になる。ヘッドマウントメーカーへの支援や、VRコンテンツの拡充を積極的に進めていきたい。ゲームだけでなく、VRを、エンタープライス、工業デザイン、創薬、メディカルイメージング、建築工学、建設等の分野でも活用できるようにしていきたい。
現在建設中のNVDAの新社屋において、設計やデザインで自社のIrayなどVRを積極活用している。
パスカル世代の同時マルチプロジェクション機能(SMP)は、ゲームも含めたVRでこそ真価を発揮するだろう。
(VR環境においても物理シミュレーションを体感レベルまで実装しているという話のあと)
弊社は、VRにおいても、強力なポジションを構築していると考えている。
Q11 (Mizuho Securities Vijay Rakesh)
データセンタービジネスに関して、HPC、GRID、DL の構成割合を教えてほしい。
Answer
DLが半分、HPCが33%~35%、残りがGRID(virtualization,仮想化)である。私の考えでは、DLがより一層存在感を増していくだろう。世界中のすべてのデータセンターがDLへの対応を今後進めていくことになるであろう。
DLは市場ではなく、あらゆるソフトウェアが取り込んでいかなければならない新規の計算手法であり、DLに対応した計算能力への需要は増すばかりだと考えている。
Q12 (J. P. Morgan Harlan Sur)
今期のプロフェッショナル・ビジュアライゼーションでの成長は、マクスウェル世代のQuadroによってもたらされたと思うが、パスカル世代のQuadroの見通しや、発売時期はどうか?
Answer
あらゆる工業製品において、機能面でのデザインとともに、美しさという意味でのデザインが重要になってきている。車、建築などでも同様である。その時に製品をバーチャルにフォトリアリスティックに、ビジュアル化するという需要が高まっている。また我々も IRay などで環境を整えてきた。マクスウェル世代も非常にエネルギー効率に優れた製品であり、それらのことがこの分野での直近の業績アップ、マクスウェル世代のQuadoro需要好調の背景にある。パスカル世代のQuadroは、Q3、Q4で徐々にで出荷されていくだろう。まとめると
1、フォトリアリスティックなデザイン需要
2、NVDAのIray、OptiX、MDL(Material Description Language)などの環境整備
3、NVDAのGPUのエネルギー効率の良さ
4、VR(デザイン利用のの実用には、より強力なGPUパワーが必要)
これらの組み合わせにより、Quadroの需要は好調を維持するだろう。
Q13 (Deutsche Bank Securities Ross Seymore)
自動運転の分野で、提携を含めた御社の位置づけを教えてほしい。また自動車部門で、インフォテイメント売上を自動運転売上が上回るのはいつ頃になるのか、見通しを教えてほしい。
Answer
①Huge Software Problem → Open Stuck
自動運転の分野では、あらゆるパートナーを尊重している。なぜならば自動運転が膨大な数のソフトウエアの成果として可能となるものだからだ。それは1社がすべてを成し遂げられる類のものではない。だから多くのプレイヤーたちが、多くの提携関係を持たなければ成し遂げられない。
また次の20年で自動運転が洗練されていく中で、その洗練作業を、自動車会社が他の企業にアウトソースすることは考えにくい。だから我々はDRIVE PX‐2をオープンスタックにしたのであり、現状ですべての自動車会社は、われわれのプラットフォームの上で、それぞれの独自の自動運転技術を開発することができる。
②Scalable ← Varaiety
また自動ブレーキ、ハイウェイ自動運転、AIパイロット運転、完全自動運転乗用車、自動タクシー、自動トラック、ジオフェンス利用自動運転シャトルその他もろもろ、それぞれの自動運転技術に応じたチップのバリエーションが必要とされるであろう。それぞれの求める安全性の度合いなどから必要とされる計算量、GPUパワーも異なってくるだろう。だからスケーラブルなプラットフォームが必要とされるのである。だから我々はスケーラブルなアプローチを採用している。つまり、一つのGPUアーケティクチャ―から多くの種類のチップが作りだせるのであり、規模の経済を働かせることができるし、働かせるようにしていかなければならない。
③Super Computer ← AI computing needs
自動運転の開発には、ベストエフォート型のスパコンではなく、リアルタイム・スパコンが必要となる。それはスーパーコンピューティングシステム全体の中で生み出されるものであり、それを初めて実現したのが DRIVE-PX2 なのである。そのことに徐々にマーケットが反応しつつある。
Q14(Morgan Stanley Joseph Moore)
ハイパースケール環境におけるDLの状況についての話しがあったが、その中でも主に一般企業データーセンター向け事業領域でのNVIDIAのポジショニングについて教えてほしい。
Answer
DLはビッグデータの海の中からインサイトを発見するテクノロジーで、それにGPUの並列演算処理という特性が非常にフィットしている。
コンシューマー向けインターネット・サービス企業よりも、その他の一般的な事業会社のほうが、蓄積したビッグデータの解析と活用という点で、今後より一層DLを必要としていくだろう。
だからマーケットは拡大していくし、そのために DGX-1 というスーパーコンピューターを作ったのだ。この箱に入ったスパコンは、自前のデータセンターを持てない企業がDLを活用していくケース にとってこそ有効だ。
Q15(BMO Capital Markets Ambrish Srivastava)
トップラインが強烈に伸びてるのに、粗利益率がそれほど伸びないと見込んでいる理由を教えてほしい。
Answer
粗利益率の予測は、弊社の best estimates である(質問には直接は答えていない)。次のクォーターでまた話したい。我々はプラットフォームアプローチを採用している。このアプローチが、顧客企業の生産性を上昇させることを通じて、ゆくゆくはマーケットが拡大していくだろう。
ただし、次のクォーターに関しては、成り行きを見守っている。
Q16(Needham & Company Rajvindra (Raji) Gill)
DRIVE-PX2 はいろいろなタイプのチップに拡張可能なスケーラブルなアプローチをベースにしているということだが、それはたとえば今後、競合他社が提供するかもしれないような、自動運転レベル段階に応じて別々のソリューションを提供してくというアプローチとどのように違うのだろうか。
Answer
その疑問に対する明確な答えを持ち合わせている企業・人物はまだ存在しないであろう。今後自動運転技術が、どの業界でどのように発達していくのか、だれも明確にはわかっていないからだ。優秀な人々が、様々な自動運転の将来ビジョンを描いている。
また全世界、全業種で同じような自動運転システムが発達してくと考えるほうがおかしいだろう。
①ただ自動運転の発達において、AIが確実に関与していくという点では、あらゆる開発者たちが同意している。
②また自動運転は、コンピューティング問題なのだ。リアルタイム・スーパーコンピューティング問題なのだ。プロセッサ、コンピューター、システム、システム・ソフトウェアそれらを含めた、巨大なソフトウェア問題なのだ。だからそれぞれの需要に応じたコンピュ―ティング能力が必要とされていくだろう。
道のりはまだまだ長いが、今年、来年と様々な飛躍がもたらされるであろう。
Q17 (RBC Capital Markets Mitch Steves)
データセンタビジネスで、DL部門の比率が急上昇しているとのことだが、ASP(average selling price)に変化はあったか?それはAutoビジネスでも(DC利用があると思うが)一緒か?
Answer
データセンタービジネスでは、DL部門だからと言ってマージンチェンジがあるわけではない(売上に正比例して粗利も伸びていく)。
ただAuto部門では、オートクルーズなどの以前よりあるインフォテイメントにおけるマージンと、自動運転部門のマージンは全然違う。後者のほうがより高い。
自動運転の問題は、以下のものよりもより複雑なのだ。レーンキーピング、アダプティブ・クルーズ・コントロール、第一・第二世代ADASなどよりもだ。
Q18(Roth Capital Partners Brian Alger)
Pascal世代のGPUのエナジー効率についてより詳しく教えてほしい。スケールアップした場合の消費電力の動向など。
Answer
エネルギー効率は、これからのGPUが搭載されていく環境ではもっとも重要視されるものである。
PCであれば1000Wぐらいのパワー制約だが、ドローンに搭載されるとしたもしかしたら2wぐらいのパワー制約かもしれない。DLを利用するデータセンターでもますます大量のGPUが必要とされるので、エネルギー効率はコストに直結する。エネルギー制約は常に意識しており、効率改善に注力している。
Pascal世代では大幅な効率改善が成し遂げられており、それがDLのコンピューティング環境を劇的に変えていくだろう。(AMDのエネルギー効率がイマイチなことをディスってる?)
GPUの上に載るソフトウエアも重要だ。そのことを強調するためにGPUではなく、GPUコンピューティングという言葉を用いている。ソフトウェアであり、システムであり、メモリとGPUとの関係であり、ストーレッジ、ネットワーク、インターコネクトすべてを含む総合的な概念だ。それは巨大な規模のコンピューティング問題である。
それはまた莫大なスループット・コンピューティング問題でもある。それこそNVDAの得意とするところだ。ファンダメンタルなアーケティクチャ―から、チップデザインまで、またシステム・ソフトウェアまで、またシステムデザインまで、またアルゴリズムまで、またコンピューテーショナル数学まで、さらには他の専門領域まで、過去五年間に多大な投資をしてきた。
その成果が実を結びつつある
Q19(Barclays Capital Blayne Curtis)
投資家への資本還元プログラム、M&Aについての質問
Answer
コレット:株主への資本還元はプログラム配当と自社株買いがあるが、配当は長期的視点や配当利回り、株主還元の原資たる収益性を考慮しつつ行っている。自社株買いは時期を見計らって、慎重に行っています。
ジェンスン:また資本の使い方であるが、人材を獲得し育てて企業の生み出す製品・サービスの価値を高めることを第一としている(だからストックオプション大盤振る舞いするけど許してね!)。
またM&Aにアレルギーがあるわけではなく、オープンな姿勢で臨みたい。ただし弊社は人的資源への投資、技術開発への投資を第一に考える姿勢は維持している(そのためにもストックオプション大盤振る舞いは必要)。
Q20(Evercore ISI C.J. Muse)
データセンター部門のDL事業のそれぞれの領域の成長予測
Answer
データセンタービジネスでは、今後も DLによる成長が Vast Majority だと考えています。DLの強力なパワーがまだ開花し始めた段階だからです。
Q21(Stifel Nicolaus Kevin Cassidy)
Tegra Processor の車載インフォテイメントシステム以外での、新規分野の可能性があれば伺いたい。
Answer
Tegra Processor は自動運転向け製品のコア(コンピューティング・プラットフォーム)になるもので、DrivePX‐2 にも搭載されている。Tegraの重要性は増すばかりである。
また Tegra は Jetson にも搭載されている。Jetson は、車以外の自動AIマシンに向けの製品であり、将来的にAI機能を持つロボットやドローンに搭載されていくことを想定している。
TegraはAIコンピュターがチップ搭載されたものと考えていただきたい。
(質問者は任天堂NXなどのことを引き出せればと思ったかもしれないが、ジュンスンがそんなうっかりもののはずはない
最後に
①DL、自動運転車、ゲーミング、VRこれらはGPUが決定的な領域であり、成果をもたらしていること。
②パスカル世代は、史上最高の性能であること。
③ハイパースケール環境での、DL活用が広くいきわたってきていること。
これらが成長のドライバーである。
本格的な成長の端緒についたばかりであり、NVDAのGPUが市場にスケール・アウトしていくにつれて多くの変化・飛躍を目にしていただけるだろう。DLの広く採用されつつあり、大規模データセンターでも急速に採用されつつある。これは新しいコンピューティング・モデルであり、新しいコンピューティング・アーケティクチャーを必要とするからだ。
DLにはGPUが最適であり、過去5年間にプラットフォームを作り上げ、GPUをDL向けに最適化してきた。プロセッサレベル、アーケティクチャ―レベル、チップデザインレベル、システム、ソフトウェア、アルゴリズムすべてDL向けに最適化してきた。
DLの専門家がNVDAに多く在籍していること、また世界中の専門家とのコラボレーションが、NVDAのプラットフォームの上で、DLを発展させていくことを可能にしている。
結果として、NVDAのDLプラットフォームは、予想を超えた大きな躍進を遂げた。またシンギュラーアケティクチャーアプローチ(CUDAを通じてどのタイプのGPUも動かせて、スケールアウトできるアプローチ)を採用することで、それを誰もが、様々な形で利用できる環境を整えている。
開発者、ソフトウェアプラグラマ、研究者たちへの配慮、投資、ケアはNVDAの一番の関心事の1つである。コンピューティングは、アーケティクチャ―、プラットフォーム、開発者すべてが重要となってくる。そして開発者が利用しやすい環境を常に考えている。
いまや、世界中のあらゆる産業の開発者が、このシンギュラーアーケティクチャを利用できるのであり、その恩恵を受けることができるのだ。
以上です。